
「水道メーターの特徴や種類とは?」
「アパートと戸建ての水道メーターは同じ?」
水回りのトラブルに遭遇した方の中には、このような悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
アパートの水道メーターは、日頃あまり意識されない存在かもしれませんが、水道料金の正確な算出や適切な管理を行ううえで欠かせない設備です。
水道局が設置する公設メーターとは異なり、アパートの管理者やオーナーが独自に設ける私設メーターを利用しているケースもあり、これによって料金の徴収方法やメンテナンスの責任範囲などが大きく変わってきます。
そこで今回は、水道メーターの公設・私設それぞれの特徴や違いをはじめとして、アパートに多く見られる私設メーターで覚えておくべきポイントや交換の流れを詳しく解説します。
本記事のポイント
・水道メーターの公設・私設それぞれの特徴や違いがわかる
・私設メーターで覚えておくべきポイントがわかる
また、熊本水道サービスでは、トイレなどの水まわりのトラブルから、水道の複雑な工事まで、幅広いサポートを行っています。
熊本県内で水まわりのトラブルに遭遇した方は、ぜひお気軽にお問い合わせください!
水道メーターの公設と私設の違い
水道メーターは大きく分けて、公的機関(自治体や水道局)が管理する「公設メーター」と、物件の管理者やオーナーが独自に設置・管理する「私設メーター」の2種類があります。
公設メーターは、道路に敷設された水道管から引き込まれた最初のポイントに取り付けられ、使用総量を正確に測定する仕組みです。
管理や維持は自治体側が行い、異常や交換のタイミングが来ると自治体が主体となってメンテナンスを実施するため、個人の費用負担が原則発生しにくいのが特徴です。
一方、私設メーターは、アパートやビルなどの集合住宅において公設メーターの後ろに取り付けるかたちで導入されます。
部屋ごとの使用量を細かく把握するための仕組みなので、住戸単位での水道料金を算出したり、漏水などを早期に発見したりするのに役立ちます。
しかし、その維持管理や交換時期の把握は物件オーナーや管理会社の責任となり、トラブルが起きた場合の対処コストも自己負担になることが多い点は注意が必要といえるでしょう。
次に、それぞれを設置する場合についてご紹介します。
水道メーターの公設と私設の違い
1, 公設メーターを設置する場合
2, 私設メーターを設置する場合
①公設メーターを設置する場合
公設メーターは、自治体が許可した場所に取り付けられ、水道局が定期的に検針を行います。
主なメリットとしては、交換時期や修理などのメンテナンス費用を自治体側が負担してくれることが挙げられます。
そのため、所有者や管理者は日常的な水まわりの管理に大きく時間やコストを割く必要がなく、一定の安心感を得られるのが特徴です。
公設メーターでは建物全体の水道使用量しか把握できないため、アパートの場合は部屋ごとの詳細な使用量を可視化しづらい面があります。
もし入居者ごとの使用量を正確に算出したい場合は、追加で私設メーターを導入する必要があり、その際の工事費やメンテナンス体制はオーナーや管理会社が負担・構築していかなければなりません。
つまり、公設メーターは安全性や管理の手間を大幅に削減できる一方、細かい料金管理には向かず、アパートの経営形態によっては上手く活用しきれないケースもあるという点を押さえておくことが重要です。
②私設メーターを設置する場合
私設メーターは、アパートの管理者やオーナーが独自に用意し、各部屋や各テナントの使用量を詳細に計測するために設置されるものです。
管理者が公設メーターから供給される水を一括で受け取り、そこから私設メーターを通して各住戸へ振り分ける形となるため、部屋ごとの水道使用量を正確に把握しやすいメリットがあります。
これにより、住人どうしの利用状況に応じた公平な料金請求が可能となるのは大きな利点です。
しかし、公設メーターと異なり、交換時期の管理や費用の負担はオーナー側が責任を持たなければなりません。
法定交換期限や定期的な点検を怠ると計量誤差や漏水トラブルが発生しやすく、結果として余計なコストを強いられる可能性も高まります。
私設メーターを上手に活用するには、定期的に検針を行い、異常があれば素早く対応できる体制を整えておくことが大切です。
入居者とのコミュニケーションをしっかり図り、メーター交換やメンテナンスのスケジュールを周知しておくことで、トラブルを未然に防げるでしょう。
アパートの水道メーターはどっち?
アパートでは、公設メーターと私設メーターを併用している場合が多く見受けられます。
まず、道路から引き込んだ水道管に公設メーターを設置し、アパート全体でどれだけの水が使われているかを測定します。
そのうえで、各部屋の使用量をより正確に把握するために、オーナーや管理会社が私設メーターを導入する仕組みです。
公設メーターだけでは全体の使用量しか分からないため、個別の料金精算やトラブル対策には不十分なケースが多いのです。
そのため、私設メーターを通じて各住戸の水道代を割り出し、毎月の家賃と合わせて請求することが一般的な流れといえるでしょう。
アパート経営を円滑に進めるうえで、メーターの管理は極めて重要な要素のひとつです。
とくに私設メーターの交換時期や検針手続きはオーナーの責任となるため、法定期限を把握しておかないと計量法違反に問われる可能性も出てきます。
また、精度の落ちたメーターを使い続けると、住民との料金トラブルに発展しかねず、物件の信頼を損ねるリスクもある点に注意が必要です。
私設メーターについて覚えておきたいこと
アパートの私設メーターは、運用の自由度が高い反面、公設メーターでは生じない手間や責任がオーナーに集中するという特徴があります。
次に、私設メーターについて覚えておきたいことについてご紹介します。
私設メーターについて覚えておきたいこと
1, 交換義務がある
2, 検針をする必要がある
3, 水道代の支払い
①交換義務がある
私設メーターは計量法の規定により、一定の使用期間や法定検査期限が定められており、それを過ぎると交換しなければならない場合があります。
通常は8年から10年程度が目安とされていますが、実際にはメーターの使用状況や製品仕様、そして自治体の条例によって異なることもあります。
交換せずに期限を超過すると、正確な計測が難しくなったり、トラブル発生時にオーナーの責任が問われる恐れがあるため、余裕をもって交換計画を立てることが大切です。
期限切れによって不正計量扱いとなると、行政から指導や罰則が科されるリスクもあるので、常に最新の情報を収集しながらスケジュール管理を行わなければなりません。
②検針をする必要がある
私設メーターを導入しているアパートでは、オーナーや管理会社が自ら検針を行い、入居者ごとの使用量を確認して料金を算出する仕組みが一般的です。
公設メーターの場合は自治体の検針員が訪れて定期的に計測しますが、私設メーターではそのサービスが原則受けられないため、オーナー側が手間をかける必要があります。
検針を怠ると正確な利用状況が把握できず、不当な請求や使い過ぎの見落としが起きやすくなるでしょう。
また、検針を通じてメーターの異常や漏水の兆候に気づくことも多いため、アパートの維持管理の一環として積極的に行うべき作業といえます。
③水道代の支払い
私設メーターを通して各住戸の使用量を算出したうえで、水道代を各入居者から集金するのはオーナーや管理会社の役割となります。
公設メーターからの一括請求を受け取る仕組みであるため、メーターの計量精度に問題があると、過大請求や過少請求につながり、トラブルを招く原因になるかもしれません。
正しく検針を行い、漏水が見つかった場合には速やかに修理の手配をするなど、責任ある管理が求められます。
水道代の不正確な請求によって入居者からの信頼が失われると、空室リスクや賃貸運営全体に悪影響を及ぼす可能性も否定できないため、私設メーターを扱う際には細心の注意を払うことが大切です。
私設メーターの交換の流れ
私設メーターを交換する際には、事前の準備やスケジュール管理が欠かせません。
最後に、私設メーターの交換の流れについてご紹介します。
私設メーターの交換の流れ
1, 事前の準備と周知
2, メーターの選定と設置作業
3, 検針テスト
①事前の準備と周知
私設メーターを交換する前に、工事の日程をあらかじめ決定し、アパートの住民や関係者にしっかり周知することが重要です。
断水の時間帯や交換に伴う費用負担の有無、工事中に起こり得る生活への影響などを丁寧に説明しておくと、クレームや混乱を最小限に抑えられます。
とくに夏場や繁忙期は生活への支障が大きいため、入居者と相談しながらベストなタイミングを探すとよいでしょう。
②メーターの選定と設置作業
工事の当日に向けて、交換用のメーターをあらかじめ準備します。
既存の配管径に合うタイプを基本としながら、必要に応じてスマートメーターや高精度タイプに変更することも検討対象になります。
設置作業では、まず旧メーターを外して配管を点検し、異常がないか確認してから新しいメーターを装着します。
配管や止水栓に問題がある場合は、その場で修繕や部品交換を行うケースも多いです。
③検針テスト
新しいメーターを取り付けた後は、実際に水を通して漏水や誤差が生じていないかを細かくチェックします。
動作に問題がないことを確認できたら、アパート住民に対して利用再開の案内を行います。
ここで、交換後の計量に関する説明や、次回の検針スケジュールなどをしっかり伝えておくと安心です。
作業完了後も定期的に検針を続け、メーターの動作状況を観察することで、初期不良や設定ミスなどを早期に発見できる可能性があります。
水まわりのトラブルは熊本水道サービスへ
いかがでしたでしょうか。
今回は、水道メーターの公設・私設それぞれの特徴や違いをはじめとして、アパートに多く見られる私設メーターで覚えておくべきポイントや交換の流れを詳しく解説しました。
アパートにおける水道メーターの管理は、公設メーターと私設メーターをどう使い分けるかによって、その運用方法やコストの分担が大きく変わってきます。
アパート経営を長く安定的に続けるためには、水道メーターの正しい運用と定期的なメンテナンスが欠かせない要素といえるでしょう。
水道業者に修理等を依頼する際は、水道工事や専門的な作業が伴う可能性があるため、豊富な知識や実績を持つ「水道局指定業者」を選ぶと良いでしょう。
また、熊本水道サービスも、水道局指定業者として熊本県内のエリアを対象にサービスを提供しているので、トラブルに遭遇した際にはぜひお気軽にお問い合わせください!