蛇口をひねった瞬間にブシュッという音がして、勢いよく水が飛び散ってしまった経験はないでしょうか。
このような症状は配管内に空気が入り込むことで起こるもので、「エア噛み」と呼ばれる現象です。
水道工事の後や断水明け、長期間家を空けた後など、さまざまなタイミングで発生することがあります。
見た目には驚くような症状ですが、正しい手順でエア抜きを行えば、多くのケースで自分で対処することが可能です。
この記事では、蛇口に空気が混じる原因と家庭でできるエア抜きの手順、作業時の注意点を解説します。
なぜ蛇口に空気が混じる?
蛇口から空気が混じって水が出る現象は、配管内に空気が溜まり込んでいることが主な原因です。
水道工事や断水の復旧後には、工事の際に配管内に空気が入り込むことがあり、その空気が排出されないまま残っていると、蛇口を開けた際に水と一緒に噴き出すようになります。
また、長期間家を空けていた後や、元栓を完全に閉めていた後に水を再び通す際にも、管内に空気層が形成されやすい状況になります。
さらに、配管の老朽化や接続部分の緩みから外気が入り込むケースも考えられるため、エア抜きをしても症状が繰り返す場合は配管自体の点検が必要です。
いずれの原因であっても、まずはエア抜きを正しい手順で行うことが最初の対処法となります。
では、実際にどのような手順で行うのか、見ていきましょう。
家庭でできるエア抜きの準備と手順
次に、家庭でできるエア抜きの準備と手順についてご紹介します。
家庭でできるエア抜きの準備と手順
1.必要な道具をそろえる
2.すべての蛇口が閉まっていることを確認する
3.元栓や止水栓をゆっくりと開ける
4.家の中で最も高い位置にある蛇口から順番に開ける
5.各蛇口から出る水が透明になるまで数分間流し続ける
①必要な道具をそろえる
準備と手順は以下の通りです。
エア抜きを始める前に、必要な道具を手元に準備しておきましょう。
蛇口のフィルターやキャップを外す際に使うドライバー、元栓や止水栓の調整に使うモンキーレンチ、作業中に飛び散る水を受け止めるためのタオルを用意します。
タオルは複数枚あると作業がスムーズに進むため、あらかじめ多めに準備しておくと安心です。
道具を手元にそろえた上で作業を始めることで、途中で慌てることなく落ち着いて対処できます。
②すべての蛇口が閉まっていることを確認する
エア抜きを始める前に、家の中にあるすべての蛇口が完全に閉まっているかどうかを確認してください。
蛇口が開いたままの状態で元栓を開けると、勢いよく水や空気が噴き出して周囲が水浸しになる恐れがあります。
キッチン・洗面台・浴室・トイレ・屋外水栓など、すべての水回りを一通り回って確認することが安全な作業につながります。
見落としがないよう、家の中を順番に確認しながら進めるようにしましょう。
③元栓や止水栓をゆっくりと開ける
すべての蛇口が閉まっていることを確認できたら、元栓や止水栓をゆっくりと開けていきます。
一気に全開にすると水圧が急激に変化し、配管に大きな負荷がかかってウォーターハンマー現象と呼ばれる衝撃音や振動が発生することがあります。
元栓はハンドル式であれば少しずつ反時計回りに回し、レバー式であれば管と平行になる方向にゆっくりと動かして開けるのが基本です。
焦らず時間をかけてゆっくり開けることが、配管への負担を最小限に抑えるポイントです。
④家の中で最も高い位置にある蛇口から順番に開ける
元栓を開けたら、家の中で最も高い位置にある蛇口から順番に少しずつ開けていきます。
空気は水よりも軽いため、配管の高い位置に溜まりやすい性質があり、高い場所から順に開けることで効率よく空気を排出できます。
二階建ての住宅であれば二階の蛇口から先に開け、その後一階の蛇口へと順番に移っていく流れが基本です。
各蛇口を開ける際は、空気が混じった水が勢いよく出ることがあるため、タオルを当てながら作業を進めると周囲への飛散を防げます。
⑤各蛇口から出る水が透明になるまで数分間流し続ける
各蛇口を開けたら、出てくる水が透明になって安定するまでそのまま流し続けます。
最初はブシュブシュと音を立てながら不規則に出ていた水が、徐々に安定した流れに変わっていけばエア抜きが正常に進んでいるサインです。
水が透明になり、勢いが安定したことを確認できたら蛇口をゆっくりと閉め、次の蛇口へと順番に移っていきましょう。
すべての蛇口で同様の確認が取れたらエア抜きは完了です。
蛇口のエア抜きを行う際の注意点
最後に、蛇口のエア抜きを行う際の注意点についてご紹介します。
蛇口のエア抜きを行う際の注意点
・急に元栓を開けず、ゆっくりと操作する
・周囲の電気設備への水の飛散に注意する
・エア抜き後も異音や水圧の不安定が続く場合は業者に相談する
急に元栓を開けず、ゆっくりと操作する
エア抜きの際に最も注意すべき点は、元栓を一気に開けないことです。
急激に元栓を開けると、配管内の圧力が急変してウォーターハンマー現象が起き、配管の継ぎ目や接続部分に大きな負荷がかかって水漏れを引き起こすリスクがあります。
元栓を開ける際は必ず少しずつゆっくりと回し、水が流れ始めたことを確認しながら段階的に操作することが安全な作業の基本です。
「早く終わらせたい」という気持ちを抑えて、丁寧に時間をかけることが配管トラブルを防ぐことにつながります。
周囲の電気設備への水の飛散に注意する
エア抜き中は空気と水が混じった状態で勢いよく噴き出すことがあるため、蛇口の周辺にある電化製品やコンセントへの水の飛散には細心の注意が必要です。
キッチンや洗面台まわりには電源コードやコンセントが設置されていることが多く、水が触れると漏電や感電事故につながる危険性があります。
作業を始める前に周囲の電化製品をあらかじめ遠ざけ、コンセントには水がかからないようビニールや布で養生しておくと安心です。
万が一水が電気設備に触れてしまった場合は、すぐにブレーカーを落として専門業者に相談するようにしてください。
エア抜き後も異音や水圧の不安定が続く場合は業者に相談する
手順通りにエア抜きを行っても、異音や水圧の不安定が改善しない場合は、配管の老朽化や接続部分の破損など、より深刻な原因が隠れている可能性があります。
エア噛みではなく配管内のひび割れや継ぎ目の緩みから外気が侵入しているケースでは、エア抜きをしても一時的に症状が改善するだけで再発することがあります。
症状が繰り返される場合は自己対処を続けずに専門業者へ点検を依頼し、根本的な原因を特定してもらうことが重要です。
早めに相談することで、配管全体への被害が広がる前に適切な修繕を行うことができます。
蛇口のトラブルでお困りの方は熊本水道サービスへ
ここまで、蛇口に空気が混じる原因とエア抜きの手順についてご紹介してきました。
要点を以下にまとめます。
- 蛇口に空気が混じる原因は配管内へのエアの流入で、工事後や断水明け、長期不在後に起きやすい
- エア抜きは元栓をゆっくり開け、高い位置の蛇口から順番に水が透明になるまで流すことで対処できる
- エア抜き後も症状が続く場合は配管自体に問題がある可能性があり、専門業者への相談が必要
とはいえ、エア抜きを行っても症状が繰り返される場合や、配管の老朽化が疑われる場合には、自力での対処には限界があります。
熊本水道サービスでは、蛇口のエア噛みから配管の点検・修理まで、経験豊富なスタッフが迅速に対応いたします。
蛇口の異音や水圧のトラブルでお困りの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

