日々の生活で、ふと耳にする水の「ポタ…ポタ…」という音。
蛇口からの水漏れは、水道代の無駄だけでなく、放置すれば水回りの劣化にもつながりかねません。
特に就寝前など、静かな時間帯に気になる音に悩まされる方も多いでしょう。
しかし、蛇口の水漏れはすべてが専門業者に依頼しなければならないというわけでは無く、原因によっては自分で修理できるケースもあります。
この記事では、蛇口の水漏れに関する主な原因、蛇口のタイプごとの対処法や業者に依頼すべき判断基準まで、分かりやすくお伝えします。
蛇口から水漏れする主な原因
まずは蛇口の水漏れの主な原因について解説していきます。
蛇口から水漏れする主な原因
1. パッキンの劣化やナットのゆるみ
2. カートリッジやシールテープの故障
3. 蛇口本体の老朽化
➀パッキンの劣化やナットのゆるみ
蛇口の内部に使われているパッキンは、水の流れを制御するための重要な部品ですが、経年劣化によりひび割れたり変形したりすることで、水を完全に止めきれなくなります。
また、ナットの締まりが緩むと、微細な隙間から水がにじみ出ることがあり、特に古い住宅ではこのような単純な劣化や緩みによって、水がポタポタと滴る現象がよく見られます。
パッキンは数百円程度で交換可能なため、最初にチェックすべき箇所といえるでしょう。
②カートリッジやシールテープの故障
近年の蛇口に多く採用されているのが、内部にカートリッジを搭載した混合水栓タイプです。
このカートリッジが破損・摩耗すると、止水が不完全になりポタポタと漏れる原因となり配管接続部に巻かれているシールテープの劣化や巻き直しの甘さも、水漏れを引き起こします。
これらの部品は見えない場所にあることが多いため、症状が長引くようであれば点検が必要です。
③蛇口本体の老朽化
10年以上使用している蛇口は、本体そのものが劣化している可能性があります。
金属の腐食や亀裂など、目には見えにくい劣化が原因で水漏れを起こしているケースもあります。
このような場合、いくらパーツを交換しても根本的な解決にはなりません。
蛇口全体の交換が必要になることもありますので、年数を目安に判断することが重要です。
【タイプ別】蛇口の水漏れと対処法
次に、蛇口のタイプ別に水漏れと対処法をご紹介します。
シングルレバー・サーモスタット混合栓
シングルレバー混合栓やサーモスタット式の蛇口は、操作性が高く人気ですが、内部構造が複雑なため、故障時の対応には注意が必要です。
この蛇口はカートリッジの劣化が最も多いトラブルの原因であり、水とお湯を混合する部分に問題が発生すると、止水機能が不安定になり、水が止まりきらなくなります。
カートリッジは専用品を使う必要があり、型番を確認したうえで交換しましょう。
ツーハンドル混合栓・単水栓
昔ながらのツーハンドル混合栓や単水栓ではパッキンやスピンドルの劣化が主な原因であり、水とお湯を別のハンドルで操作するため、内部の部品も別々に管理されています。
ハンドルを閉めても水が止まらない場合は、ゴムパッキンの交換で改善されることがほとんどです。
分解も比較的容易なため、DIY初心者でも挑戦しやすいタイプと言えますが、ナットの締め過ぎには注意が必要で、強く締めると逆に部品を破損させてしまうこともあります。
【各部位別】部位別の水漏れと修理方法
次に、蛇口の各部位別の水漏れと修理方法についてご紹介します。
【各部位別】部位別の水漏れと修理方法
1. 吐水口
2. レバー下
3. 根元
4. 壁側の水漏れ
①吐水口
吐水口からのポタポタ水漏れは、最もよくある症状です。
多くの場合は、内部パッキンやカートリッジの劣化が原因となっており、レバーをしっかり閉めても水が少しずつ滴ってきます。
修理の際は、蛇口の水栓を閉めたうえで分解し、必要に応じて部品交換を行いましょう。
定期的なメンテナンスも水漏れ予防に有効です。
②レバー下
レバーの根元から水が染み出している場合、Oリングと呼ばれるゴム製のパーツが傷んでいる可能性があります。
この部分は日常的に動く箇所であるため、劣化が進みやすく、漏水のリスクも高くなります。
交換には専用の工具が必要になることがありますが、難易度はそれほど高くなく、丁寧に取り組めば自力でも対処可能です。
③根元
蛇口とシンクの接合部分から水が漏れている場合は、配管接続部の緩みやシールテープの劣化が考えられます。
まずは固定ナットの締め直しを行い、それでも解消しない場合はシールテープの巻き直しを試してみましょう。
しっかりと締められていれば、水漏れは自然と収まるはずです。
④壁側の水漏れ
壁の中から水がにじんでくる場合は、給水管そのものに問題がある可能性が高く、個人での対応は困難です。
このようなケースでは、専門業者に点検と修理を依頼することが望ましいでしょう。
放置すると建物全体への影響も考えられるため、早急な対応が必要です。
修理に使えるアイテムと交換手順
次に、修理に使えるアイテムと交換手順についてご説明します。
パッキン・カートリッジの交換
水漏れ修理において、パッキンやカートリッジの交換は基本中の基本です。
これらの部品はホームセンターやネット通販でも入手可能で、価格も数百円からと手軽です。
まずは止水栓を閉め、蛇口を分解します。
部品の型番を確認してから新しいものに交換し、再度組み立てて完了です。
作業自体はシンプルですが、分解時に無理な力をかけないこと、またネジやパーツをなくさないよう注意が必要です。
シールテープの巻き直し
配管接続部の水漏れには、シールテープの巻き直しが効果的です。
古いテープを一度すべて取り除き、新しいテープをネジ部分に丁寧に巻き直します。
巻く方向はネジの締め付け方向に合わせることが重要で、これを誤ると逆に水漏れの原因になります。
巻き終えたらしっかりと接続し、水漏れが解消しているか確認しましょう。
修理と交換、どちらが必要?
次に、修理で済むケースと交換が必要なケースについてご説明します。
修理で済むケース
部品の消耗や軽度な不具合であれば部品交換や締め直しで対応が可能であり、新しい部品に交換すれば、多くの場合は水漏れが止まり、長期間使用を継続できます。
蛇口本体が比較的新しい場合は、まずは修理での対処を検討しましょう。
本体交換が望ましいケース
一方で、蛇口本体にサビやひび割れ、内部構造の破損などが見られる場合は、修理では限界があります。
10年以上使用している蛇口や、何度も水漏れを繰り返している場合は、思い切って本体交換を検討するべきです。
新しい蛇口は節水機能や浄水機能が備わっているものも多く、長い目で見れば経済的な選択ともいえるでしょう。
蛇口の水漏れは熊本水道サービスにおまかせ!
DIYでの修理に挑戦してもうまくいかない、あるいは作業に不安があるという方は、無理をせずに専門業者に依頼するのが安心です。
熊本水道サービスでは、軽微な水漏れから、本体交換が必要な大掛かりな施工まで、迅速かつ丁寧に対応し蛇口の状態や漏れの原因を丁寧に診断したうえで、最適な方法をご提案いたします。
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