
水道料金の節約を意識したとき、まず頭に浮かぶのが「節水」。
日々の暮らしの中で意識して水を使うことで、無駄な出費を減らしつつ、地球環境への負担も軽くすることができます。
しかし、実際に節水をすると、どれほどの効果があるのか、月々の水道代にどれくらいの違いが出るのか、具体的な金額までは意識したことがないという方も多いのではないでしょうか。
節水というと「我慢」や「不便」というイメージを持たれがちですが、近年では、生活の快適さを保ちながら効率よく節水できるグッズや設備も増えており、無理なく続けられる工夫が多く存在します。
家庭の水の使い方を見直し、少しの意識と工夫を加えるだけで、年間で数千円〜数万円の節約につながるケースもあるのです。
今回は、節水の効果や実際に節約できる金額、場所別の節水インパクト、おすすめの節水グッズ、注意点まで詳しくご紹介します。
本記事のポイント
・節水の効果や実際に節約できる金額、場所別の節水インパクトがわかる
・おすすめの節水グッズや注意点がわかる
「節水って意味あるの?」と思っている方や、水道代を見直したいと考えている方にとって、すぐに実践できる情報をお届けします。
節水は効果がある?
結論から言えば、節水には確実に効果があります。
家庭で使う水は、主にトイレ、お風呂、キッチン、洗濯、洗面所の5つの箇所に集中しており、ちょっとした意識の変化や設備の見直しによって、驚くほどの水量を削減することができます。
さらに、節水によって水道代だけでなく、温水を使う場所ではガス代や電気代の削減にもつながるため、家計全体に与える効果は想像以上です。
たとえば、東京都水道局の発表によれば、4人家族の平均水使用量は1か月に約24㎥(24,000リットル)。
このうち10〜30%を節水できれば、年間で約5,000〜15,000円程度の水道代が浮く計算になります。
さらに、温水を使うお風呂やキッチンでは、ガス代の削減効果も加わるため、節水は二重の意味で家計に優しい行動です。
節水は短期的には効果が見えにくいかもしれませんが、1日10リットル、1か月で300リットルと考えれば、その積み重ねが年間で数トン単位の節水につながります。
特別な努力をしなくても、日々の行動を少し工夫するだけで十分な効果が得られるのです。
各箇所の節水効果を金額で表すとどれくらい?
次に、各箇所の節水効果を金額で表してみます。
各箇所の節水効果を金額で表すとどれくらい?
1, キッチンの節水効果
2, トイレの節水効果
3, お風呂の節水効果
4, 洗濯の節水効果
5, 洗面所の節水効果
①キッチンの節水効果
キッチンでは、食器洗いのときに水を流しっぱなしにしてしまうのが最も多い水の無駄づかいの一つです。
1回の洗い物で約30リットルの水を使うとされており、これを1日2回、月60回行うと1,800リットルにもなります。
これを節水型の蛇口や食洗機に切り替えることで、約30〜50%の水をカットでき、月に200〜300円、年間では2,500円〜3,500円ほどの節約が期待できます。
②トイレの節水効果
トイレは、家庭内でも水の使用量が非常に多い場所です。
1回の使用で10〜13リットルの水が使われる旧型トイレと、4〜6リットルで済む節水型トイレとでは、1回あたりの差が約7リットル。
1日5回使用するとして、年間で12,000リットル以上の差になります。これを金額に換算すると、年間でおよそ3,000〜4,000円程度の節水効果があると言われています。
③お風呂の節水効果
お風呂では、シャワーを1分使うごとに約12リットルの水が流れるとされており、節水シャワーヘッドに交換することで30〜50%の削減が可能です。
1人あたり5分短縮することで、1回につき60リットルの削減となり、4人家族では1日で240リットル。
月で7,200リットル、年間では86,000リットルを超えることになります。
これにより水道代・ガス代合わせて年間1万円以上の節約効果が期待できます。
④洗濯の節水効果
洗濯機1回の使用で使う水の量は、縦型で約100リットル、ドラム式では50リットル前後です。
回数を週5回から3回に抑える、またはドラム式洗濯機に買い替えることで、年間15,000〜20,000リットルの節水が可能になります。
これを金額に換算すると、水道代で年間2,000〜3,000円程度の削減になります。
残り湯の活用でも、十分な節水効果が見込めます。
⑤洗面所の節水効果
洗面所での歯磨き時、蛇口を1分間開けっぱなしにするだけで約6リットルの水が無駄になります。
コップに水をくんで使えば、1回の使用量を1リットル以下に抑えることができ、これを1日2回、1年続けるだけで4,000リットル以上の節水になります。
金額にすると年間1,000円前後の節約につながるため、小さな習慣の改善が意外な効果を生み出します。
家庭内で節水につながるおすすめグッズ3選
次に、家庭内で節水につながるおすすめグッズをご紹介します。
家庭内で節水につながるおすすめグッズ3選
1, 節水シャワーヘッド
2, 節水コマ(蛇口用アダプター)
3, 節水型トイレ
①節水シャワーヘッド
最も効果が大きく、かつ導入が簡単なのが「節水シャワーヘッド」です。
水圧を保ちながら水の使用量を30〜50%抑える設計になっており、家族全員が毎日使うお風呂の節水には非常に効果的です。
価格も3,000円〜5,000円程度と比較的リーズナブルで、数か月で元が取れるケースも多いため、初めての節水対策としておすすめです。
②節水コマ(蛇口用アダプター)
蛇口に取り付けることで、流れる水の量を機械的に制限する「節水コマ」も効果的なグッズです。
キッチンや洗面台での使用に適しており、水の出し過ぎを防ぎます。
価格は数百円〜1,000円前後と安価で、工事不要で取り付け可能な点も魅力です。
小さな部品ですが、長期的な水道代節約に大きく貢献してくれます。
③節水型トイレ
設備の交換にはなりますが、トイレを節水型に替えることも非常に大きな効果があります。
最新モデルでは、旧型の約半分の水量で十分な洗浄力を保ちつつ、年間数千円〜1万円近い水道代を削減することが可能です。
初期費用は数万円〜10万円程度かかりますが、長い目で見ればコストパフォーマンスに優れた選択肢です。
家庭内で節水をする際の注意点
最後に、家庭内で節水をする際の注意点についてご紹介します。
家庭内で節水をする際の注意点
1, 過度な節水は衛生面に注意
2, 設備ごとの対応策を理解する
①過度な節水は衛生面に注意
節水を意識するあまり、水を使うべき場面で使わないと、衛生面に悪影響を及ぼす恐れがあります。
たとえば、手洗いの時間を極端に短くしたり、トイレの洗浄回数を減らし過ぎたりすると、菌の繁殖や不快な臭いの原因になることもあります。
節水は「効率よく使うこと」がポイントであり、「使わないこと」ではないため、衛生を損なわない範囲でバランスの取れた実践が重要です。
②設備ごとの対応策を理解する
節水のためのグッズや方法は、それぞれの設備に応じて最適なものを選ぶ必要があります。
節水コマはすべての蛇口に合うわけではありませんし、節水シャワーヘッドも水圧の弱い住宅では使い勝手が悪くなることもあります。
設置前に互換性や性能を確認し、自宅の設備に最適な節水方法を選ぶことで、無駄な出費や不便を避けることができます。
水まわりのトラブルは熊本水道サービスへ
今回は、節水の具体的な効果とその金額、家庭内の水道使用箇所ごとの節水額、実践に役立つグッズや注意点まで詳しくご紹介しました。
水道代の節約は、意識と工夫次第で無理なく実現できる身近な取り組みです。
特にお風呂やトイレといった使用量の多い場所では、ほんの少しの工夫で年間数千円以上の水道代を削減することが可能です。
節水グッズをうまく活用し、日々の生活習慣を見直すことで、家計にも環境にもやさしい生活が手に入ります。
ぜひ今回のコラムを参考に、今日から実践できる節水対策をスタートしてみてください。
少しずつでも続けることで、確かな節約効果と快適な暮らしを両立することができるはずです。